全く違う方式で透明ディスプレーを実現したのがパナソニックだ。2枚のガラスの間に特殊なフィルムを挟み込み、電圧を制御することで透明と不透明を切り替える。不透明な状態の時にプロジェクターで映像を投影し、ディスプレーとして活用する仕組みだ。

<b>パナソニックは電圧制御で瞬時にプロジェクターのスクリーンとして機能するディスプレーを開発</b>
パナソニックは電圧制御で瞬時にプロジェクターのスクリーンとして機能するディスプレーを開発

 やや乱暴な表現だが、スイッチを入れると瞬時に「スクリーン」が登場。透明だった視界を遮って、代わりに映像が表示されるイメージだ。特徴は、最大1×2mと大型化しやすいこと。パナソニックは機器を一元制御できるシステムを開発し、ショーケース用に売り込んでいる。既にアジアの化粧品売り場などで実績があるという。

 民間調査会社の富士経済(東京・中央)によると、透明ディスプレーの大きな用途の一つと期待されるデジタルサイネージの国内市場は、21年に15年比2.4倍の2785億円に拡大する見通し。世界のパネル大手も、韓国LGディスプレーが有機ELの透明ディスプレーを発表するなど、開発に力を入れ始めた。

 テレビやスマホの普及が一巡したことで、従来と同じやり方ではディスプレーの出荷数量を伸ばすことが難しくなりつつある。透明ディスプレーの技術革新で先行できれば、JDIやシャープなどの目前に新たな市場が広がることになる。