(前編はこちら

 「私大の両雄」としてライバル関係が何かと話題になる早稲田と慶應。受験、学生生活、就職など、実際のところはどうなのか。現役学生や卒業生への取材、各種統計データの収集・分析により、徹底比較を試みた『早稲田と慶應の研究』という新書を著したオバタカズユキ氏が、現役生、OB、OGを集めて改めてそれぞれの思いを聞き出した。早稲田大学の座談会、後編をどうぞ。

【座談会参加者】

浪山凌志さん (社会科学部3年、早稲田大学高等学院)
上原崇雅さん (教育学部理学科2年、首都圏の私立中高一貫校)
福西律子さん (政治経済学部経済学科2年、首都圏の私立中高一貫校)
徳永修さん  (87年政治経済学部卒、ネットコンテンツメーカー代表・大学教授)
小暮真紀子さん (95年教育学部卒、図書館支援員)

進行:オバタカズユキ(『早稲田と慶應の研究』著者)

慶應編はこちら。
「え、ケイオーは関西じゃマイナーですか?!」(慶應・前編)
慶應生が目指すのは「コスパのいい人生」か?(慶應・後編)

「ワセジョ」のイメージは妄想の産物?

オバタ:せっかく早稲田の新旧両世代の女性がそろったので、「ワセジョ」の話をしてみたいと思うのですが。今の「ワセジョ」がファッション誌などでも活躍していると聞くと、親世代はみんなびっくりするんですよね。以前は「ワセジョ」というと、地味で、ダサくて、理屈っぽいというネガティブイメージが付きまとっていましたから。この本にもワセジョのことを書きましたが、早稲田OGの小暮さんは読まれてみてどう感じました?

OG小暮:私の時もきれいな人はけっこういたんですよ。

オバタ:実際は昔からいたでしょうね。例として適切かどうかわかりませんが、遡れば、あの吉永小百合だって「ワセジョ」なわけですから。

OG小暮:ただ、話をしてみると、中身はけっこう気概があったり、男勝りなところがあったりする。今考えると、そういうのがワセジョなのかなと思ったりしますが、学生時代はあまり意識していなかったですね。

写真奥左から、福西さん、上原さん、浪山さん、手前右から、オバタカズユキ氏、小暮さん、徳永さん

オバタ:ご自身もワセジョという意識はなかった?

OG小暮:あんまりないですね。所属していたのがオール早稲田のサークルだったから、他大の女の子と比べられたりする状況でもなかったので。

オバタ:そうか。これって、結局のところ男目線の問題なんですね。

OB徳永:ですね。「ワセジョ」って、たぶん僕らの頃から使い始めた言葉なんですよ。早稲田というのは、女子のすごく少ない大学っていうイメージが強くて、特に政経なんかだとほとんど女子がいなかった。だから、教育や一文の女子みたいに、ある程度のボリュームと存在感が出てくると、「早稲田の女子」というくくりで、他とは異なるグループとして、あれこれ言いたくなったんだよね。とくに文学部は、キャンパスもちょっと離れてるから、若干、妄想も入っちゃってるんだけど、なんか面倒くさそうな子が多いかな、みたいなイメージがあって。

オバタ:議論したらやられそうみたいな?

OB徳永:あと、現代アート好きとか、芸術作品みたいな服着てるとか、髪の毛カリアゲにしてるとか。

オバタ:そんな女子、早稲田にいた? 私の知る限り、文学部のキャンパスに行ってもそんなのいなかったよ。

OB徳永:だから、キャンパスが離れてるから、実際のところはわからないんだって。ただ、一文は、そういうイメージだったの。

オバタ:なんでそんな妄想をしてしまうのか? 一文のキャンパスって、本キャンの男にとって、行くのに敷居が高かったの? 

OB徳永:そうじゃないけど、行かなかった。ほとんど用がなかったし。

学生福西:サークルに一文の女子はいなかったんですか。

OB徳永:いや、一文の女子もいたけど、本キャンのサークルって、女子大の女子がもう大量にいたから。