成長左右する法規制の行方

 成長市場と期待される加熱式たばこ。BATジャパンでは「東京五輪が開催される20年には国内の市場規模が16年比で7~8倍になる」(上原マネジャー)と予想する。

 一方で今後の普及拡大を左右しそうなのが法規制だ。政府が検討する健康増進法の改正案。飲食店などへの受動喫煙の防止対策を強化するものだが、加熱式たばこが規制の対象となるか不明瞭なまま。一般のたばこと比べて有害物質の発生量は少ないとされるが、肝心の受動喫煙の影響が科学的に明らかになっていないからだ。

 PMJは加熱式たばこの普及を目指し、飲食店などに禁煙スペースでもアイコスの使用を認めるよう働きかけてきた。趣旨に賛同した加盟店は今年4月末時点で国内2万カ所を超えた。

 「たばこ製品なので規制は当然必要だが、紙巻きたばこと異なる商品であることを理解してほしい」(PMJ広報)。PMJを筆頭にたばこ各社は議論の行方を注視する。成長の芽を潰さないためにも早期に健康への影響の有無を解明する必要がありそうだ。

(日経ビジネス2017年5月22日号より転載)