ファッション業界の勝者総取りの構図
なぜアパレルの⻩金時代なのに、日本では厳しいブランドが多いのでしょうか。それはファッション業界の勝者総取りの構図に要因があるのではないでしょうか。
前述の同マッキンゼーとファッション業界による調査によると、トップ20%の会社の売り上げが全体のほとんどを占めています。
勝者はAdidas、Burberry、Chow Tai Fook、Richemont、Fast Retailing、HERMES、H&M、Inditex、L Brands、Luxottica、LVMH、M&S、Michael Kors、Next、Nike、Nordstrom、Pandora、Prada、Ralph Lauren、TJXなどです。
シンガポールのマリーナベイサンズなどのモールでは頻繁に店舗の入れ替えがあります。人気が出ないブランドはあっと言う間に入れ替わり、生き残りは高級ライン、カジュアルライン共に結果的に超有名ブランドに集約されていきます。LOUIS VUITTON やCHANELなどは改装をして立派な店舗を構え、ブランドはより良い立地や売り場面積を占領するのでより売れるようになるのです。日本のデパート内のブランドにはまだバラエティを感じる当たり、シンガポールは数字によりシビアなのかもしれません
ブランド側もLVHMを始めとしたグループ企業が多く、Cartierや Van Cleef & Arpelsなどを抱えるRichemont、GUCCIなどを抱えるKeringなど複数のブランドを抱えてリスクを低減させながら利益を追求するスタイルをとっていることも分かります。世界経済の動向に加えて、強豪との競争など不確定要素が大きいからです。
また、オンラインのYoox Net-a-Porter Groupも好調で売上高は前期比11.7%増の約2821億円を売り上げています。Net-a-Porterはセールを開始する時にウェブサイトが落ちるほどの人気があってシンガポールの多くの人も利用しています。Yooxはアウトレット品をオンラインで販売しているため、既存店舗はこれらのオンラインサイトとの戦いも意識して戦略を立てる必要があります。
CLUB21というシンガポールのアパレル企業のファッションイベント。High Teeイベントとして、メンバーには飲み物と小さなケーキ、シャンパンが振る舞われた |
Powered by リゾーム?