[常識2]配当と株価との関係
配当の水準の変更は株価に影響を与えるといわれている。
過去のある調査によると、多くの経営者は現在の配当の水準を維持していきたいと考えている、という結果が出ている。これをもとにすると、経営者が配当の水準を上げるという方針を打ち出した場合には、水準を上げた以降もその水準を維持していきたいと思っているはずである。
こう考えると、経営者が将来も高い業績が維持できるという自信を持たないと配当は上げないはずだ、と考えられる。その結果、企業が増配すると、経営者が将来業績に対して自信を持ち始めた証拠だと投資家が受け止めて、多くの投資家がその企業の株を買うため株価が上がっていく。
逆に、ある企業が配当を引き下げる減配をした場合は、どうなるだろうか。本来は配当を維持したいと思っている経営者が減配をするということは、将来業績に対してかなり自信を失ったことの表れだと投資家が受け止めて、多くの投資家が株を売るため株価が下がっていく。
つまり、増配は経営者の将来業績に対する自信の表れ、ということで株価が上昇し、減配は、経営者の将来業績に対する自信喪失の表れ、ということで株価が下落する傾向がでてくると考えられている。なお、このような配当の変更が株価に与える影響のことをアナウンスメント効果と呼んでいる。

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