その際にも、やはり決め手は「シーン」だ。前述の調査で、さらに「インスタグラムで見かけた食品や調味料を買いたいと思った理由」を問うと、「その商品を使った美味しそうな料理/レシピを見つけた時」が72%で圧倒的1位。単純にアイテムを押すのではなく、いかにその商品を、「とっておきの朝ごはん」や「おしゃれなホームパーティ」などユーザーが共感するリアルなシーンにあわせた料理コーディネイトで訴えていくか。ファッションと同じく、ユーザー同士が自身の日常におけるさまざまな「シーン」を投稿するソーシャルメディアであるからこそ、企業側はそのユーザーの想いに寄り添う必要がある。

ECサイト各社が続々参入
現状、この6月に新しくリリースされたショッピング機能である「ShopNow」は、特定条件を満たした企業アカウントが、インスタグラム側に申請を行い、承認された場合に利用できる。そのため、ECサイト各社も、6月以降、続々と承認を得てショッピング機能のトライアルに乗り出している状況だ。
ユーザー側も新機能に慣れるまでにはしばらく時間がかかるが、もともと画像・映像に強いソーシャルメディアであるからこそ、「自分自身がもともと興味を持ってフォローしている投稿者から紹介されたものを、直接購入できる」ということは、ユーザー心理にとってもスムーズな体験となる。
今後、「実際の販促に繋がるメディア」として、企業の実ビジネスにとってのインスタグラムの存在感はより増していくのではないだろうか。
※2017年6月実施「クッキングラマーアンケート」完全回答数=723
アイランド代表取締役/インターネットサービスプロデューサー
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