①ドアミラーをなくすことで、クルマの外観はすっきりしたものになるだろう。カメラの位置に法的な制約はないので、定められた車両後方の領域を撮影できればどこに付けてもよい。車両デザインの自由度向上は、自動車の魅力を大きく引き上げるはずだ。

1車両デザインの自由度が増す
2015年にレクサスブランドから発表したコンセプト車「LEXUS LFSA 」。カメラの位置は自由に決められるので外観は大きく変わる
独アウディのコンセプト車では、カメラで撮影した映像をドアトリムに 設置したディスプレーに表示していた

 ②夜間や雨天時などの視認性が向上すれば安全性が高まる。電子ミラーは、カメラで撮影した映像をディスプレーに表示する前に画像を処理する。従来のドアミラーでは視認性が低下する状況でも、画像処理でそれを軽減できる。

 分かりやすいのが、トンネルの中や夜間などの暗い状況だ。画像を処理することで、後ろから迫ってくる車両を確認しやすくなる。夜中に交差点や横断歩道を渡ろうとする歩行者や自転車の存在にも気付きやすくなるだろう。さらに、後続車のヘッドランプの光がミラーに反射してまぶしくなるような状況も減らせるはずだ。

2夜間や雨天時などの視認性向上
トンネル内や夜間など暗い状況では、画像を処理することで明るい映像を表示して視 認性を高めることができる

 雨が降ると、雨滴がドアミラーの鏡面や窓ガラスに付くので視認性が低下する。電子ミラーなら、ディスプレーが車室内にあるので明瞭な視界を確保しやすい。ただし、カメラには雨滴を付きにくくする工夫が必要だ。

既存のドアミラーでは、雨が降るとドアミラーの鏡面や窓ガラスに水滴が付いて視認 性が低下する。右写真は、仏ヴァレオの試作品の様子