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競技生活最後のレースとなった2007年の東京マラソンでゴールテープを切る有森裕子氏(写真:代表撮影/AP/アフロ)

 週末ごとに各地で開催されるマラソン大会。市民ランナーにとって日々の練習は大事だが、完走するためにはレース当日の過ごし方まで気を配ることが鍵になると、五輪女子マラソンメダリストの有森裕子氏は話す。そこで、レース当日に「やってはいけない5つのこと」を聞いた。

 1つ目は「空腹の状態を作らない」。レースの4~5時間前には起床し、3時間ほど前には食事を取っておく。現役の頃の有森氏は、すぐにエネルギーになるおにぎりやおもちといった炭水化物が中心の朝食を取っていたという。その際、満腹の一歩手前で抑えておけば、レース中の腹痛を防ぎやすい。

 また、食事を早めに取りすぎてスタート直前に空腹になることも避けたい。空腹感を覚えるのは既にエネルギーが不足し始めている証拠。補給しないと体が動かなくなる。口にしやすいエナジーゼリーをウエストポーチなどに忍ばせ、スタート1時間前やレースの途中で少しずつ補給しよう。「特に寒い日は体温が下がってエネルギーを消耗しやすくなるので、こまめな栄養補給がレースを左右する」(有森氏)。

 2つ目は「塩辛いものやカフェインを摂取しない」。喉が渇いて水を多く飲みたくなる塩辛いおかずや、利尿作用があるカフェイン飲料を控えた方が、レース中にトイレに行く回数が減って時間のロスを防げる。ただし、脱水症状を防ぐために、給水所で適量の水分をこまめに補給することは大切だ。