マイクロLEDには、ソニーやシャープ、そして米国のアップルやフェイスブックといった名だたる大企業が潜在市場の大きさに目を付け、相次ぎ参入している。
火付け役となったのがソニーである。同社は2012年1月に、マイクロLEDを画素の数だけ並べた55型ディスプレーを米国の家電見本市「CES」に展示し、世界中から注目を集めた。同社はその後も開発を続け、16年5月に業務用の超大型ディスプレー「CLEDIS」として製品発表した。
アップルは14年5月、マイクロLEDの開発会社を買収し、この分野に参入した。同社は計画を明らかにしていないが、屋外での視認性や低消費電力の特長を生かして、スマートウオッチに使うのではないかとみられている。
フェイスブックは16年10月、傘下の企業でVR(仮想現実)用HMD(ヘッドマウントディスプレー)を手掛ける米オキュラスがインフィニLED(アイルランド)を買収することによって、マイクロLEDに参入した。17年5月には、シャープがマイクロLEDのベンチャー企業である米eLuxと提携することを発表している。
調査会社からも、マイクロLEDディスプレーの市場が今後急速に拡大するという見方が出ている。例えばフランスYole Développementは、20年以降マイクロLEDディスプレー市場が急成長し、22年には1億台を超え、24年には3億台を超えるという予測を示している(図3参照)。
マイクロLEDディスプレーの市場領域は、AR/VR用HMDから、スマートウオッチやスマホ、そしてテレビやデジタルサイネージに至るまで幅広い(図4参照)。
●図4 LEDディスプレーの画面サイズと画素ピッチ
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