早稲田大学ビジネススクールの内田教授

内田:そういう意味では、日立は三菱重工業と、火力発電システム事業を統合して、三菱日立パワーシステムズ(MHPS)という会社を作った。あれは両社がともに、相当思い切った決断だったと思うので、あれはぜひ成功していただきたいなと個人的には思っています。

川村:ありがとうございます。しかし今でも、日立市にあるMHPSの工場などへ行くと、僕はいろいろと言われるんですよ。「もう大変なことをやってくれたね」とか(笑)。

内田:裏切り者と思われちゃうわけですね(笑)。

川村:そこまでは言わなれないですけど。統合したことで、受注が増えているという成果が出ているから。ただ、気持ちとしてね。

内田:なるほど、納得できないと。

川村:統合会社の社名が、「日立三菱という並びならまだ良かったけど、三菱日立だから」とかさ。「でもしょうがないんだ、我慢しろ」と言っているんですけどね(笑)。

 ナイーブな日本人にとっては、事業を止めたり、他社と統合したりするのは、とても大変な決断なんだと思います。だけどそれをやらないと会社は強くならないのです。

 改革が必要なのはローカル企業だと思いますよ。特に地方だけでやっている企業とか、バス会社とか旅館とかホテルなど。日本の中だけで静かに暮らそうと思っていた業界。だって今は、みんな外国から人が来て、そういう顧客を取り込まないと成長できないから。