内田:本体を辞めて外から見たときに、何か変だなと思ったんですね。

川村:ええ、これはまずいなと思ったわけですよ。本体の中にいる人は分からんのかなと。要するに日立はいつまでもカネにならない事業に固執していたんです。単に「昔からやっている」という理由でね。

川村:半導体事業も切り出したように見えて、持ち株分をかなり残していたり、いろいろ中途半端だったんですよね。改革を少し進めてはいたわけですが。

日本の会社は、特に会社の中の意識が閉鎖社会的

内田:今の話を少し一般化すると、日本の企業を改革しようと思ったら、中で純粋培養で上がってきた人が経営者になっていると、なかなか難しいということになっちゃうんですかね。

川村:ええ、そうなっちゃいますね。

内田:そうすると、そういう企業が大半の日本にとっては大きな問題ですね。

川村:日本の会社は特に会社の中の意識が、閉鎖社会的ですからね。最近、いい方向になってきたのは、日本の会社の20%ぐらいはグローバル企業になってきて、海外とのやりとりが多くなってきましたから、自然に変わり始めている部分もある。それは非常にいいことでね。ですから、閉鎖的なものを意識的にもう少し変えていこうというのがガバナンス改革にも関係してくるんですけどね。ただ、日本だと政府が企業のガバナンス改革に旗を振っているので、本当はあまりよくない傾向なんですけどね。

内田:各社の取締役会には、必ず社外取締役を入れろ、みたいな話ですか。

川村:そうそう。あれは民間の会社が自分たちで問題意識を持って実行すべきことで、政府がルールを作るもんでもない。

内田:そうそう、何かルールで決めるって若干、本末転倒な気がしていて。私は個人的には反対なんですけどね。

川村:その通りで、政府がやるようなことじゃないですよ。民間企業の活性化の話なんですから。

対談する内田氏(右)と川村氏(左)

《後編に続く》