ビッグデータはAIで分析

 スマートプライシングのシニア・ソフトウエア・エンジニアであるチャン・リー氏は「予測に人間が関与することはほぼない」と語る。人間の関与を排除することで、エアビーが管理する数百万件の価格弾力性を1日単位で予測することが可能になった。

 エアビーは機械学習のシステムを外部に公開している。2015年5月に、自社で開発した「Aerosolve(エアロソルブ)」をオープンソースソフトウエア(OSS)として公開した。スマートプライシングの予測アルゴリズムの開発にも使用した。スマートプライシングは、エアビーの強みがそのビジネスモデルだけではなく、技術力にあることも示している証拠と言えそうだ。

 価格の最適化は運輸や不動産など一部の業界では長年取り組まれてきたが、他の多くの業界ではほとんど進んでいないのが実態だ。原因は様々あるが、その一つは増え続けるデータに対処しきれていないことにある。

 価格を決める要素としては天候や日程、ライバル商品との価格差などさまざまある。IoT(モノのインターネット)の活用が広がれば、今後データは爆発的に増えるのは間違いない。膨れ上がるデータに対応する1つの解が、AIの活用となる。利益を最大化させる、最適な値付けは古くて新しい経営課題と言える。

(日経ビジネス2016年12月5日号より転載)

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