飲酒した運転手に運転させない

 運転手は乗車前にセンサーに向かって約3秒間息を吹きかける。呼気の解析の結果、酒気帯び状態ではないと判断されると、スマホのインカメラが起動して顔登録モードになる。解析時に、感知したガスが人間の呼気かどうかも同時に調べ、息を吹きかけずにスプレー噴射などで検査をごまかせないようにした。

<span class="fontBold">1.従来の呼気アルコール検知器はマウスピースが必要で、息を吹きかける時間も長かった<br />2.呼気の解析後、スマホのカメラを用いた顔登録モー ドになる。なりすましを防止する</span>
1.従来の呼気アルコール検知器はマウスピースが必要で、息を吹きかける時間も長かった
2.呼気の解析後、スマホのカメラを用いた顔登録モー ドになる。なりすましを防止する

 飲酒前に検査を済ませておくような不正を防ぐため、検査時に顔を登録し、5分程度の短い有効時間内に運転席で顔認証する仕組みも導入した。登録時と認証時の顔が「同一人物」と判断されると初めて、クルマのエンジンを始動できるようになる。

 「長距離トラックの運転手などが遠隔地でも事務所と同じように酒気帯び検査ができるほか、米ウーバーテクノロジーズのようなライドシェアの場合も、運転手が事務所に行かずに安全管理ができる」(日立製作所)。顔認証の有効時間は自由に設定できる。

 同社は現在、日立キャピタルオートリースと共同でアルコール検知器の実証実験を進めている。製品化の予定はまだないが、まずは運送業者など法人向けに展開し、その後一般消費者にも提供していきたいという。「例えば保険会社と連携し、アルコール検知器のユーザーなら保険料を安くするようなサービスが考えられる」(日立製作所)という。

ドライバーの飲酒を遠隔から監視
●呼気アルコール検査データの管理機能
ドライバーの飲酒を遠隔から監視<br />●呼気アルコール検査データの管理機能
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(大下 淳一、内山 育海)

日経テクノロジーオンライン

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