トランプ大統領就任後のリーダー像

池田:大企業でもグローバルの市場で勝負しているところでは、外国人社長、外国人役員が増えています。それは日本人のリーダーではうまく回せない、マネジメントできないからだと思います。

 アメリカの大統領選ではトランプとヒラリーが罵倒し合っていましたが、ああいうのは日本の常識では考えられない。でも世界ではそれが常識ですから、その中で相手と対等にやり合えるようなたくましい人を育てないといけない。

増田:トランプの発言は極端な例に思われるかもしれないけど、日本の近隣の国にも似たようなタイプのリーダーはいます。そういう人たちと対等に戦えるしたたかさ、交渉力は、日本もつけないといけないでしょう。でもそれは同じ土俵での戦いではなく、日本人としての常識を理解して、その上で相手を高めていかせることができるような、そういうところで勝負すべきだと思います。

池田:大賛成です。いまの話を荒唐無稽に思われる人もいるかもしれないけど、私はそうは思いません。

 日本を訪れる外国人観光客の方々は日本の文化を高く評価していますし、海外に住んでいる人の中にも日本に憧れを抱いている人はたくさんいます。そこの部分、なぜ彼らが日本に憧れるかをちゃんと分析して、そこをさらに進化させていく。そういうことをしながら、グローバルで活躍できる人材を輩出して様々な分野でリーダーシップを発揮していくのが、これからの日本の生きる道ではないかと思います。

増田:外国人観光客の方たちもよくスマートフォンを落とされるようですけど、日本では交番に行くとだれかが届けてくれているからちゃんと戻ってくる。それが信じられないし、驚きだという話を聞きます。ある意味、驚愕の国なんでしょうけど、そういう日本のよさとして評価されているところを際立たせて世界に出て行く、新しいタイプのグローバルリーダーを養成して出していくというのはいい戦術だと思います。

池田:グローバル化への対策ではありませんが、新潟ではこんなこともやっています。じつはNSGグループの学校では、約30カ国からやってきた700人ほどの留学生が学んでいます。教育は日本語主体で、日本文化と日本語を学んだ、日本と交流できる人材の育成を目指しています。この人たちが絆になって、代弁者として日本のよさを世界に発信してくれたらと思っているわけです。

増田:その700人が日本のシンパになってくれたら本当にすばらしい。

池田:実際、日本と自分の国の架け橋の仕事をしたいという人が出てきています。そこで彼らのために職場をつくったり、創業を考えている人を支援する仕組みも少しずつ整ってきました。

増田:そういう仕組みづくりを全国各地でやるのも地方創生の一つの役割だと思います。時間はかかるかもしれないけど、それをやることで日本がグローバル化していく中でいろいろな芽が出てくる。むしろ東京の一画だけでやればいいということのほうが少ないので、地方創生を通じて地方でいろいろな試みをしてもらいたい。

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