EVの高性能バッテリーに着目

 「リーフ」のバッテリーを使う理由は2つ。まずは、抜群の性能と信頼性。何しろ、過酷な条件で走行するEVに搭載されているのだから折り紙付きだ。「リーフ」のバッテリーは、リチウムイオン電池の一種で、リチウム・ポリマー型とも呼ばれる。メーカーは日産とNECの合弁企業であるオートモーティブエナジーサプライ株式会社(AESC)。

 2つ目の魅力は価格。「リーフ」のバッテリーには、容量30kWhと24kWhの2タイプがあり、航続距離はそれぞれ、280kmと228km(JC08基準)。24kWhタイプの新車価格は270万円以上だが、国の補助金を使うと240万円強まで下がる。

 容量24kWhのバッテリーが240数万円で買える。1kWh当たりでは約10万円。対する、市販の業務用・家庭用蓄電池は、ほとんどが1kWh当たり20万円以上。つまり、「リーフ」を買えば、市販製品の半額以下で高性能蓄電池が手に入るのだ。

 これは、「リーフ」の新車を買った場合だが、中古車になるとさらに安くなる。価格.comを覗いてみると、79万円とか59万円という数字が並ぶ。新車の3分の1以下。ボディに多少傷があってもバッテリーさえしっかりしていれば問題ない。こういう中古「リーフ」を買って中身だけ使う。これが、「オズの魔法使い」古川氏のアイデアだ。

 「リーフ」のバッテリーの最小単位であるセルはA4サイズよりやや小さいシート型で、厚さ約1cm。これが4枚で1モジュールを構成し、48モジュール(192セル)で24kWhのパックを構成する。これが「リーフ」の心臓部だ。

 「魔法使い」は、これをモジュール単位で自由自在に扱える。「Isetta」用は7個構成だが、他のEVでは、16個、20個、24個構成などのパックを使っている。

 オズの強みは、バッテリー本体はもちろん、周辺技術にも長けていること。これらの蓄電システムには、古川氏自身が再構築したBMS(バッテリーマネジメントシステム)が使用されている。すでに「リーフ」数台分のバッテリーを入手済みで、今後は、コンバートEVの他、携帯用電源、UPS(無停電電源装置)、太陽光発電との組み合わせシステム等にも「リーフ」の再生電池を活用していく予定だ。