筆者は、太陽光発電の普及を推進している。2014年の1年間(暦年)の新規導入量は900万kW以上。2015年は少し落ちたが、それでも800万kWは確保したようだ。2015年末時点での累計設置容量(推定)は3000万kW前後。日本のすべての電源合計2億4000万kW程度の12.5%を占める。また、発電量(kWhベース)では3%程度に達する。

 過去3年間の急成長は満足すべきものだ。しかし、勝負はこれから。今後15年間で平均500万kWずつ新規導入すれば、合計7500万kW。これに、昨年末までの3000万kWを加えて、累計1億kW(100GW)以上。これが、筆者の構想であり、太陽光発電協会(JPEA)も同じ目標を掲げている。対する政府の目標は6400万kWと低すぎる。なんとしても年間導入量500万kWを確保し、累計1億kWを達成したい。

 このように、太陽光発電については、筆者らの構想と政府の目標の間に開きはあるものの、政府のスタンスは比較的分かりやすい。分からないのが、風力発電だ。

風力は太陽光の10分の1

 日本風力発電協会(JWPA)の発表によると、2015年(1~12月)の風力発電の単年導入量は244MW(24.4万kW)で、2015年12月末の累積導入量は303.8万kW(2,077基、434発電所)となった。ようやく、累計300万kWを超えたわけだが、太陽光発電の10分の1だ。

 風力発電は設備利用率(発電所がある期間に実際に発電した電力量を、その期間休まずフル稼働したと仮定した際に得られる電力量で除した比率)が太陽光の2倍程度なので、発電量ベースでは差は縮まるが、それでも太陽光発電の5分の1でしかない。

 しかし、これまでずっとこんな関係だったかというとそうではない。日本の風力発電は、2010年ごろまでは、太陽光発電と並行して増えてきた。それが、伸び悩んでいる。同時期から急増した太陽光発電と対照的だ。

 そもそも、政府の方針が曖昧で迷走している。3.11以降、一時は、風力こそ再エネの主力とし、将来の電源に占める比率を太陽光以上に見ていた。それが、昨年7月に発表された2030年のエネルギーミックス見通しではわずか1.7%に下げられている。太陽光(7%)の4分の1だ。設備容量ベースでは1,000万kW(陸上・洋上の合計)とされており、JWPAは「非常に低い水準となっている」と指摘する。