社長や上司に比べて、部下のほうが仕事で失敗することが多いのは当たり前。経験や実力に差があるのですから。本当に社員を育てようとする気持ちがあるのなら、失敗をどのようにカバーするかを部下に自分で考えさえ、行動してもらうように対話を通じて仕向けるべきです。

未来志向の質問が前向きな思考を生む

 成長対話で毎日これを繰り返していると、自然と思考プロセスが未来に向けた肯定思考に変わっていきます。実は、この良い思考の癖を付けることが大切なのです。こうした未来に向けた肯定思考が身に付くと、失敗や逆境に強い自創社員が育ちます。

 もちろん、社員によっては経験が浅く、自分一人で苦難を乗り越えるのが大変な場合もあります。そうした場合には、社長や上司が手伝って粘り強く行動し続けてもらうようにしましょう。

 部下に質問するときは、過去形を含む否定形を封印する――。このことを肝に銘じてください。

  1. 部下との対話で社否定形を含む過去形の質問は封印する
  2. 現在形か未来形で質問して、部下の視点を前に向けさせる
  3. 改善策を部下自身に考えさえ、必要なら社長や上司が助ける

(この記事は、日経BP社『残念な社員が一流に変わる秘密のルーティン』を再編集しました。構成:久保俊介、編集:日経トップリーダー

このコラムの著者、自創経営センターの東川広伸所長が、自分で考えて動く社員を育てる仕組みを伝授する6回講座『実践!“自創経営”導入塾』を開催します。「人財」育成のための独自の専用ノートやシートの使い方、社員の行動を変える社長や上司との対話術など、実用的な内容が盛りだくさん。7月13日(水)には事前説明会を開きます。詳しくはこちらから。

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