イルクーツク駅に到着!

 「いやあ、あと2日くらいは乗っていられそうだなあ」

 私がそう言うと、妻にすかさず切り返された。

 「うちにいるよりも、ぐっすり寝ていたしね」

 確かに、自宅だと寝つくまでに時間がかかり、夜中に2、3度目が覚めることも珍しくないのだが、この狭苦しいはずの寝台車では、あっという間に寝入ってしまい、朝まで熟睡できるのだ。やっぱり旅が体質に合うのかもしれない。

 ホームでもたもたしていたら、タバコを吸いに降りてきた「兄貴」と「若者」に出くわしたので、最後に記念写真を撮って本当のお別れとなった。

 「せめて名前を聞いておけばよかった」と思ったときには、もう私たちは駅の外に出てしまっていた。

実に堂々とした駅舎のイルクーツク駅

イルクーツク駅から中心部へは路面電車が走っている。堂々とした駅舎の正面は、狭苦しくてごみごみした空間が広がっていた

 ホテルは駅から4キロほど。再開発が行われた地区にある、おしゃれでこぢんまりとした「ブティックホテル・マルシャ」の、ゆったりとして心地よい固さのベッドに横になったとたん、「やっぱり、寝台車よりこっちのほうがいい」と思わず口に出た、節操のない私である。

 イルクーツクには2泊。翌日は、公共交通機関を利用してバイカル湖往復にチャレンジである。