守安氏「情報まとめる行為には価値がある」

著作権法や医薬品医療機器法(薬機法)に抵触するという指摘もある。

守安 著作権の問題は非常に重要と考え、権利侵害は起こらないようにしてきた。これまでも権利者から削除要請を個別にもらった場合には、対応してきたが、権利者さんへのコミュニケーション・配慮が欠けていた問題はあった。今回、相談窓口をつくった。権利者のみなさまと、一つひとつ対応させてもらいたい。

 薬機法も法令遵守は当然大事という認識だ。ただ、記事の本数が増えるなかで、どこまで守れていたかというところは、第三者委も含めて、きっちり精査する。また、一部メディアに取り上げられているが、東京都から連絡をもらった。5日に担当者が出向いて、一連の経緯の概要を報告した。

DeNAの行為は、他社のコンテンツを抜き取った窃盗ではないか。他企業の資産を使って、利益をあげようとしているのではないか。

守安 情報まとめサイトは、我々の考えでいうと、いろいろな情報をまとめあげることで価値を生み出していると考えている。ただ、その過程において権利者に納得してもらえる状態だったかが今回の問題。

著作権法違反について、会社の責任をどう見ているか。「ライターがご迷惑をおかけした」という表現を使っているとのことだが、会社に責任ないということを匂わせているのか。

守安:ライターに全ての責任があるというスタンスは、真摯ではない。今後権利者と相談させていただくが、著作権関連についても「我々は関与せずにライターさんがやったもの」というスタンスはとらない。

著作権法上の責任を認めたということか。

守安 そうですね。そうですねといったらあれだが、著作権法については判断が難しいので、個別に相談する。

この場では著作権法上の責任を認めないということか。

守安:この場において、このタイミングにおいて、法的に責任があるというようなことはまだわからないという認識だ。

検索に引っかかることを重視しすぎたのではないか。

守安:いわゆるSEO(検索エンジン最適化)を重視していたのは事実。本来であればユーザーに喜んでもらえるものをつくり、かつ検索サイトで上位に表示されることが大切。SEO自体が悪いわけではないが、そこのバランスがSEOにより過ぎた部分がある。ただ、グーグルの規則を逸脱して順位をあげようということは考えておらず、あくまで許されているなかで工夫したという認識だ。

「相談窓口以外の対応は未定」

相談窓口を設けたとのことだが、知らないままに権利侵害されている人もいる。DeNAが権利侵害をひとつひとつ調べるべきではないか。

守安:現在のところ、窓口を開設して、問い合わせいただければ対応できる。全体的にどう対応するべきなのかについては現時点では決まっていない。

DeNAが調べる責任があると思うが。

守安:対応の仕方についても検討していきたい。

「私も権利侵害されているかもしれない」という曖昧な相談が殺到するのではないか。自主的にやったほうがいいのではないか。

守安:そのような方法が取れるのかどうか検討したい。

さきほどから、企業の成長とコンプライアンスのバランスという発言が出ている。だが、このふたつはバランスを取るようなものではないのではないか。

南場:そのポイントは非常に重要。新しい挑戦も、あくまでルールを守ってこそ。問題が起きる前から、守安と私は遵法精神で経営を進めてきた。では、バランスが崩れたとはどういうことか。それは「法律違反にならないようにやれ」という指示はきちんとするが、指示通りに現場がなっているかの確認にどれだけ時間を使っていたか。

 それよりも、もっともっと攻めていく(新事業の)アイデア出しとか、分析とか、そこに時間を(より多く)使っていたのかということが、守安の言っているバランスが崩れていたという意味。守安はサービス、ユーザーも好き。そして同時に数字も好き。両方が大好きというのが経営では当たり前だが、社内コミュニケーションでは数字のほうばかり伝わっていた。これが今回のことでわかった。私の一存で決められることではないが、守安には社長をやってもらいたいと思っている。