厚生労働大臣の諮問機関、中央社会保険医療協議会(中医協)は11月16日、患者1人で年約3500万円かかる新型のがん治療薬「オプジーボ」について、薬価を緊急に50%引き下げることを了承した。これにより、100ミリグラム約73万円の薬価は約36万5千円となる。

薬価が半分になることが了承された小野薬品工業のオプジーボ

 販売元の小野薬品工業からの不服意見が11月22日までに提出されなければ、11月24日に新薬価が決まり、2017年2月1日から適用される。2018年度に予定される定例の薬価改定を待たない値下げは極めて異例だ。

 

 オプジーボは、2014年に患者数が約470人と少ない皮膚がんの一種「メラノーマ」を対象に発売され、採算をとるため極めて高い薬価がついた。昨年末から一部の肺がんにも使えるようになったが、2016年度改定での薬価見直しが間に合わなかったため、価格は当初のままとなっている。厚労省は医療費の膨張を防ぐためにも大幅な引き下げが必要と判断した。

 値下げには、「市場拡大再算定」という既存ルールの特例を使う。市場拡大再算定は、売れ過ぎた薬の価格を見直す仕組みだ。2016年度薬価制度改正において、新たに特例措置として、「年間販売額が1000~1500億円、かつ当初予想の1.5倍以上」と「年間販売額が1500億円超、かつ当初予測の1.3倍以上」の場合について、それぞれ最大25%、最大50%薬価を引き下げる仕組みが追加された。