管理職を50%削減した

2012年の経営改革が、今回の再就航にもつながっているということですが、具体的にどのような改革をしたのでしょうか。

ガジェゴ:2012年から32項目もの経営改革に取り組みました。32項目は5つの柱に分けられます。1つ目は収益構造、2つ目はブランディング戦略、3つ目はオペレーションのコスト、4つ目はメンテナンス、5つ目は企業文化です。

 我々は来年90周年を迎えます。今のデジタル化された社会に、イベリア航空の現状が合っていませんでしたので、企業文化を変えました。

 これらの取り組みで収益が改善した上に、顧客満足度を高めることができました。乗務員の人件費を14%削減、地上スタッフの人件費を7%削減し、生産性を向上しました。さらに調達コストを32%削減しました。

様々な改革の中で特にたいへんだったのは、どの改革でしょうか。

ガジェゴ:すべて難しかったのですが、特に組合側との合意が難しかった。生産性に応じて人件費を見直しましたが、その際にはストライキが起きて、合意するまで1年間かかりました。それが出来てから大幅なコスト削減ができました。

 それから企業文化を変えることもたいへんでした。経営改革を始めてから新しいビルに本社を移転した際に、従来の仕切りのあるオフィスではなく、仕切りのないオープンスペースにし、管理職を50%削減しました。社内手続きを簡素化し、5000人のリストラを実施しました。

 こうした収益改善によってイベリア航空の競争力が高まり、成田のように不採算で一度撤退した路線の再就航を実現しました。

経営破たんした日本航空の改革と共通点が多いように感じます。

ガジェゴ:航空会社のリストラは、どの国でも同じようなステップを踏むのではないでしょうか。

 いずれにしても目指すところは、コストを下げて、健全なベースの上で経営をしていくことです。

JALの場合は、外部から招かれた稲盛和夫氏が経営再建の陣頭指揮を執りました。稲盛氏を知っていますか。

ガジェゴ:もちろん知っています。JALとは「ワンワールド」で緊密な関係を築いています。