LIXILグループは10月31日、創業家の潮田洋一郎取締役会議長が11月1日付で会長兼CEO(最高経営責任者)に就任すると発表した。藤森義明氏、瀬戸欣哉氏という2人のプロ経営者から創業家に大政奉還する格好となる。その潮田氏が11月2日、日経ビジネスの独占インタビューに応じ、トップ復帰の経緯を激白した。
トップ交代に至った背景を包み隠さず話した潮田洋一郎・LIXILグループ会長兼CEO(写真:稲垣 純也)

いつ、どのように復帰を決断したのでしょうか。

潮田洋一郎氏(以下、潮田):最終的に決めたのは10月ですが、8月から集中的に話し合いをしてきました。ただ今年の初めから後継者育成計画は実は作っていたんです。指名委員とヒアリングも一通りしてきました。それは瀬戸さんも知っていたと思う。それに瀬戸さんは『あなたが私を採用したのだから、あなたがまたやりたいときは言ってください』とずっと言ってくれていた。

なぜ、復帰する必要性を感じたのでしょう。10月31日の記者会見ではLIXILグループという純粋持ち株会社の話だと強調されていました。

潮田:(LIXILグループの前身の)住生活グループの時も今も、純粋持ち株会社なんですが、藤森義明さんを呼ぶ前は、純粋持ち株会社とその下にぶら下がる事業会社の社長を別々にしていたんです。

 藤森さん、瀬戸さんの時は、そこを一緒にしてしまった。株価がPBR(株価純資産倍率)1倍割れというのは、持ち株会社のボードメンバーとしては落第点ですよね。純粋持ち株会社のトップは、企業価値をどう高めるかに集中するものなのです。

 だけど藤森さん、瀬戸さんの時はそこを兼務にして同じ人間がやってしまったので、毎日の事業会社の忙しい仕事の中で、そんなこと考えていられないよ、と。考えたのかもしれないけど、十分に考える時間はなかったんじゃないかと思ったのです。