ZEV2.0でトヨタはさらに厳しく
トヨタは以前からZEV規制の基準をクリアできないことが懸念されていた。もともと同社が主力とするHVは、ZEVへの換算比率が低い。ZEV規制は当然のことながら、テスラのようにEVを販売するメーカーに有利な仕組みだからだ。
そこでトヨタは米国で2016年に、プラグインハイブリッド車(PHV)の「プリウスPHV(米国名:プリウス プライム)」を発売。2015年には燃料電池車「MIRAI(ミライ)」を発売した。いずれもHVよりZEVの換算比率が高く、ZEV規制対応という意味合いもあった。しかし、ZEV規制の義務量を満たすほどの販売にはならず、クレジットの確保が必要になったようだ。

ZEV規制では、要求されるZEVの販売比率が年々上昇し、メーカーは対応が難しくなっている。ただし、今後、トヨタの対応が厳しくなるのは、それだけが理由ではない。
2018年モデルのクルマからは規制が強化され、HVをZEVに換算できなくなるからだ。この新たな規制を業界では「ZEV2.0」と呼んでいる。
2018年モデルは2017年後半以降にマイナーチェンジしたクルマを指すのが一般的だ。メーカーによってそのタイミングが異なるが、少なくとも2018年に製造、販売されるクルマは対象になりそうだ。
いずれにしてもトヨタは、来年の義務量を達成することは難しく、これまで以上に多くのクレジット購入が必要になりそうだ。
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