「我々がグーグルと組むのは世界中の多くの人がすでにスマートフォン(スマホ)で活用しているアンドロイドと同じ環境をクルマでも提供したいから。アンドロイドを使えば、アンドロイド向けのアプリケーション(アプリ)をカスタマー(顧客)が自由に選べるようになる。我々の狙いはそこだ」
10月19日、仏ルノー、日産自動車、三菱自動車の3社連合でコネクテッドカー(インターネットにつながるクルマ)戦略を担当するアライアンス・グローバル・バイスプレジデントのカル・モス氏は、横浜市の日産でラウンドテーブルを開き、こう強調した。3社連合が車載情報システムで米グーグルと提携すると発表したちょうど1カ月後だった。

この日の会見では3社連合が思い描くコネクテッドカー戦略がより具体的に見えてきた。モス氏の発言で注目すべきは、「アプリをカスタマーが自由に選べるようになる」という部分。この発言から、現在、世界販売台数2位の3社連合の「世界一」に向けた道筋が読み取れる。
現時点でのクルマは、カーナビゲーションや音楽再生といった情報システムを搭載してはいるものの、顧客が自由にどのメーカーのどんなサービスを使うかは選べない。クルマを選んだ時点で、どの地図メーカーのどういった渋滞予測やナビゲーションのサービスを使うかなどが決まってしまうのだ。
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