経団連は9日、経団連が主導して大学生の就職活動の時期を決めるこれまでのルールを廃止すると正式決定した。2020年春入社の学生(今の大学3年生)を最後に、経団連はルールづくりから手を引き、政府と大学による協議に委ねる。中西宏明会長は「我々がルールを作って社会が従う、従わないとか、そういう変な状況はやめる」と述べた。

 就活ルールが誕生したのは1953年の旧文部省、大学、経済界の申し合わせがきっかけ。今は3月の会社説明会解禁、6月の面接解禁、10月の内定という3段階を踏むが、最近はIT(情報技術)分野など非加盟企業による解禁破りが相次ぐ。日程を早めては「朝令暮改」、日程を維持すると「守旧派」などと批判されてきた状況に、「ルールを抱えていることのリスクが多すぎる」(経団連関係者)との判断に傾いた。

 今後、政府と大学が中心になって適当な日程を話し合う予定だが、常識的に考えて今の経団連ルールより「縛り」はゆるくなる。経団連もその枠組みに加わるものの、経緯が経緯だけに主導的な役割を果たす考えはない。経団連加盟の大手企業が堂々と解禁破りをする事態が想定されるほか、ルールの形骸化が強まったり、青田買いの動きは早まったりする可能性が高そうだ。中小企業にとって深刻な採用難が続く懸念も残った。