インダス・キャピタル・パートナーズは、著名投資家ジョージ・ソロス氏率いるファンドで活躍した2人の運用担当者が2000年に設立。割安な株式に投資する手法を取る。現在の運用資産は約67億ドル(約7000億円)。日本企業では100社以上に約28億ドル(約3000億円)の投資実績があり、直近では長谷工コーポレーション、全国保証などに投資した。
インダスで日本株を担当するイーサン・ディヴァイン氏が日経ビジネスの取材に応じた。
イースト社にも投資

4月に経営統合の基本合意を発表し、交渉を進めるコカ・コーライーストジャパン(CCEJ)とコカ・コーラウエスト(CCW)への投資の経緯や、現在の状況は。
ディヴァイン:CCWは公表しているので、そちらを参照して欲しい(2015年6月4日、関東財務局に提出の大量保有報告書によると、発行済み株式数の5.45%を保有。15.4%を持つリコーに次ぐ、実質第2位の大株主)。当社は本来の価値に比べて株価が安い企業に投資する。CCEJに比べてCCWの株価が割安だと判断し、投資を始めた。
その後、2社が経営統合する可能性があるとして株価の差が縮小してきたことを受けて、CCEJにも投資を始めた。当社の一般的なポリシーとして個別企業への投資の状況は開示しておらず、CCEJについては控えたい。(大量保有報告書の提出が求められる)5%には全然届かない程度の投資比率だ。
統合交渉の進捗をどう見ているのか。
ディヴァイン:交渉に時間がかかっているとの意見は多いが、新会社の経営陣の構成をどうするかなど重要な事項が多く、簡単には決められないのだろう。2社とも12月期決算の企業で株主総会での手続きを考えると、合意の後、今年11月頃には統合の承認申請をする必要があるのではないか。
企業合併の際には、(両社の)既存の取締役が新会社の取締役をどう選ぶかに自然と注目が集まる。例えば、一方のボトラーの取締役会がより大きな力を持つようなことがあれば、新会社にはそぐわないこともあり得る。適切なガバナンス体制の構築が求められる。
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