築地市場の閉鎖と豊洲市場開業の延期に踏み切り、その後も豊洲市場の盛り土問題が連日大きく報じられるなど、「小池劇場」は引き続き世論の高い関心を集めている。情報発信力と広範な支持をバックに小池氏の政治的存在感は増す一方だ。このため、自民も小池氏と気脈を通じる二階氏主導で小池氏との関係維持に腐心している。

「小池新党」なら民進への打撃は必至

 都知事選で小池氏の陣営に回った若狭勝氏を東京10区補選候補に決定。都知事選の最中に小池氏と敵対関係にあった都議会自民もこれまでのところ、様子見の姿勢を決め込んでいる。

 だが、小池氏に批判的な自民の都選出国会議員は「来夏の都議選を乗り切れば、小池さんの好きなようにはさせない」と漏らす。都議選までは小池氏と是々非々の対応でしのぎ、それ以降は状況に応じて議会対応などで攻めに転じようというわけだ。

 これに対し、国政で「第3極」の影響力拡大を狙う日本維新の会などは、新党立ち上げに踏み切るよう小池氏の背中を押す構えだ。

 関係者によると、維新の松井一郎代表(大阪府知事)らは大阪で自民、公明などと激戦を繰り広げてきた経験を踏まえ、「都議選前に新党をつくって知事を支える議員を増やさないと、都議選後に自民などから抵抗され、勢いが急降下しかねない」と小池氏周辺に助言したという。小池氏は当面、状況を慎重に見極める考えだが、永田町では早くも、小池新党への合流の検討を明言する議員が出始めている。

 民進の都選出国会議員は「仮に都議選で小池旋風が巻き起これば、最も影響を受けるのはうちの党だろう。国政にも波及するのは必至だ」と危惧する。

 高い内閣支持率を維持する巨大与党に清新なイメージで立ち向かう構図を作り上げるはずが、多難の船出となった蓮舫体制。失望感をあらわにする民進の保守系議員は「すでに党勢回復への期待は薄れてしまった。国政レベルでの保守2大政党形成へのきっかけになるなら、党の再分裂や小池新党の躍進もやむを得ないかもしれない」と話す。

 党内統治を含めよほど奮起しないと、「安倍1強」体制のアシスト役にとどまりかねない。「蓮の花と、それを支えるレンコン」を軸とする新体制はいきなり正念場を迎えそうだ。