「『小沢一郎(生活の党共同代表)嫌いシフト』と、かつての『純化路線』がまた勢いを増しそうな体制となった」。こう語るのは、民主党政権の誕生から分裂までの過程を目の当たりにしてきた民進関係者だ。

野党共闘は10月補選まで?

 2011年の民主党代表選を制した直後、野田氏は「ノーサイドにしましょう」と挙党態勢の必要性を説いた。しかし、その後、党は「親小沢」か「脱小沢」かという内向きの論理が激化し、政権与党の分裂というまさかの事態に行き着いた。

 特に野田氏の小沢氏に対する嫌悪感は今なお根深いのが実情だ。こうした背景から、小沢氏が共産党とともに推し進めてきた野党共闘路線の先行きは不透明になりそうだ。

 今のところ、目前に迫る10月の衆院東京10区と福岡6区の補欠選挙は野党連携を継続する見通しだ。時間的余裕がない中、蓮舫体制の初陣として選挙に臨むには、体裁にこだわってはいられないためだ。

 だが、来夏の東京都議選では民進や共産など野党各党はそれぞれガチンコで戦わざるを得ない。このため、年明け以降は野党共闘のハードルが上がるとの見方が根強い。

 安倍晋三首相が来年の通常国会冒頭、「北方領土問題で政治決断を下したことを名目に衆院解散に踏み切るのではないか」との憶測が出ているのには、こうした背景もあるのだ。

 仮に今後、補選の結果や臨時国会での民進執行部の党運営への批判が高まり、そこへ解散風が本格的に吹き出す事態になればどうだろうか。

 「出て行きたいやつは、出て行け!」との純化路線と、新党で生き残りを図る動きが重なり、再分裂の危機が訪れるのはないか──。民進内では早くもこうした負の連鎖の可能性が語られ出している。

 さらに波乱要素となりそうなのが、小池百合子都知事の動きだ。政治塾を設立する意向を正式に表明したことで、与野党の間で都議選を見据えた新党結成の布石との見方が広がっている。