ローソンは店舗数で業界3位に転落した(写真:的野弘路)

新生ファミマ誕生で3位転落

 2つ目が、今年9月1日付で、コンビニ業界3位だったファミリーマートが、総合小売りのユニー・グループホールディングス(HD)と経営統合したことである。ユニー・グループHD傘下のコンビニ、サークルKサンクスをファミリーマートが取り込むことで、新生ファミリーマートの店舗数は1万8240店となり、セブン-イレブン・ジャパンの1万9044店に次ぐ2位の規模になった(いずれも8月末の国内店舗数。ファミリーマートはサークルKサンクスとの合算)。

 これにより、長らく2位の座を維持してきたローソンは3位に転落。ある三菱商事幹部は、「規模のことは実はあまり気にしていない。既に十分な店舗はあると考えており、さらに店舗を増やしてもカニバリをするだけ」と話すが、取引先や加盟店がローソンに向ける視線は厳しい。規模の面でセブンイレブンやファミリーマートに引き離されたことで、加盟店や取引先の中には今後のローソンの競争力を不安視する声もある。

 そこで三菱商事は、ローソンを子会社化することで、こうした不安を払拭したい考えのようだ。関係者によれば、「ローソンを三菱商事の子会社という形にしておかないと、今後、様々なステークホルダーの方々に迷惑をかけるかもしれない。この際、あまり裏でこそこそしない」として「親会社」になる決断をした。

「ケンタッキー」とは逆のケース

 そして3つ目が、三菱商事のトップに垣内氏が就いたことだ。生活産業グループCEO(最高経営責任者)を務めた垣内氏の持論が、先に挙げた「事業投資」から「事業経営」への転換だ。この先成長を見込みにくい出資先では株式の持ち分を引き下げる一方、成長期待が大きい出資先では「3分の1より過半数、可能ならば過半数より100%」(三菱商事関係者)といった具合に持ち分を引き上げ、経営の主導権を握っていく考え方である。出資先の成長性に応じて、出資比率を見直していく。

 例えば、垣内氏が生活産業グループCEOだった昨年11月、「ケンタッキーフライドチキン」を展開する日本KFCホールディングに対する出資比率を65.86%から37.90%に引き下げている。今回のローソン子会社化はこの逆のケースだ。

 垣内氏は社長就任後、「事業経営」の考え方を社員や投資家に理解してもらうよう、力を注いできた。今回、ローソンという分かりやすい事例で示そうという思いもあるのかもしれない。