2015年12月に居抜き物件に出店した「MEGAドン・キホーテ」の綾瀬店
2015年12月に居抜き物件に出店した「MEGAドン・キホーテ」の綾瀬店

 こうした自動調整機能は、訪日外国人向けでも発揮され、高級時計の売り上げの落ち込みを化粧品や医薬品の販売増で補った。百貨店など高級品を売る店を中心にインバウンド向けの売り上げが失速するケースも目立つが、同社の場合には品ぞろえの豊富さと価格の安さで集客力を保っている。さらに、中国人が自国で使っているSNS(交流サイト)に積極的に情報を発信することで、円高の悪影響などを吸収し、客数と売り上げを共に伸ばした。

店舗から配送のネット通販も

 業績が好調なドンキホーテホールディングスの次の一手は、顧客の囲い込みだ。免税品を自社店舗で購入した訪日観光客向けの通販を今年10月からスタートする。自社店舗を利用した外国人客に限定して、日本から商品を配送する。専用のサイトやアプリから商品の購入を可能にする。狙いは次回の訪日時までの需要を取り込むことと、再来店を促すことにある。

 さらにネット通販市場の急速な伸びにも対応する。店舗から商品を直接配達する方式のネット通販に早ければ年内にも参入する。これまでのネット通販は化粧品など一部商品に限られていたが、大幅に扱う商品数を増やし、店舗に近い場所には1~2時間での配送を可能にする計画だ。事業の詳細は今後詰めるが、店舗の商品を配送する方式は、大手スーパーが展開している「ネットスーパー」に似た形態とも言える。

 ビールを頻繁に購入する顧客など、ドン・キホーテの店舗を、総合スーパーのように使う顧客は少なくないため、新たなネット通販で、こうした顧客のニーズを取り込む狙いもある。新サービスを提供する店舗数や配達範囲は未定という。