料理動画だけでなく、全てのメディアに当てはまる指摘ですね。

堀江:アルゴリズムは決定的に重要です。例えば、なぜFacebookとTwitterにこれだけの差が付いたか。Twitterは新着順、投稿をタイムライン形式で並べる方式にこだわっています。一方でFacebookはどのユーザーにどのコンテンツをどう届けるかという仕組みにこだわった。とにかくデータに基づいた意思決定をずっと続けてきたわけです。結果はFacebookの勝ち。仕組みが勝ったわけです。

 もちろん、圧倒的に強いコンテンツを持っているのであればコンテンツにこだわればいい。でも、そうでないなら仕組みで勝負すべきでしょう。

有料課金モデルは安定的ではない

マネタイズの戦略を教えてください。デリーは売上高、利益ともに非公開ですが、今はまだ投資フェーズと理解していいですか。

堀江:はい。マネタイズするということは、ある意味でユーザビリティを阻害することにつながりかねません。広告を表示することが利用者にとっていいことばかりではない。僕らはまだユーザー側を見ています。ユーザービリティを阻害しない範囲で収益化しているのが現状です。

今後のマネタイズの方法は。

堀江:3つあります。1つ目は今でも取り組んでいるタイアップ広告です。先ほどユーザビリティの話をしましたが、料理動画の場合は広告を自然に表示することができます。つまり、レシピでヤマサの醤油を使う、料理の隣にキリンのビールを並べる、といった具合に。これはすでに当社の大きな収益源になっています。

 2つ目も広告ですが、トラフィックが伸びるごとに収益が上がる仕組みを考えたい。つまり、グーグルなどが得意とする「アドネットワーク」(広告配信可能な媒体を複数束ねて広告を配信するネットワーク)」の動画版を作りたいと思っています。

 最後の3つ目は有料課金。これも面白い仕組みを考えようと思っていますが、まだ本格的に取り組もうとは思っていません。まずは広告モデルをしっかりとやりたい、という段階です。

ただ、広告には景気に左右されやすいという弱点もあります。収益安定化を目指すなら課金モデルは必須では?

堀江:僕はその考え方には懐疑的です。

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