メルカリ疲れの拡大、少額資金需要は大きい

 少額資金のニーズって、潜在的にすごくあると思っています。私がCASHを始めようと思ったのも、このような需要に手軽に応えられるサービスを提供したいという思いからでした。それがたまたま商品買い取りサービスだった、というだけです。今後もいろんなスキームで少額資金ニーズに対応できるサービスを作っていきたいですね。もう既に、いくつか走り出しているプロジェクトもあります。

CASHのような少額資金需要を満たすサービスは、貧困層や低所得者向けの金融サービス、いわゆる「貧テック」なのではないかという批判がネット上にあります。

光本:難しい問題ですね。私の思いははっきりしているのですが、下手にコメントするとまたネット上で炎上してしまうので……。サービスを始めるに当たり、お金に関する本もたくさん読みました。CASHによって手に入ったちょっとのお金で豊かになる人ってどれくらいいるのか。気軽にお金が手に入る分、人を不幸にすることもあるのではないか。色々と考えました。

 でもある時、吹っ切れたのです。飛行機に乗った際に目にしたある雑誌で、堀江貴文さんが「アルバイトで30万円貯めてマックブックを買ってデザイナーになる勉強がしたい」と話す若者に向かって「だったら今30万円借りてすぐにマックブックを買え」とアドバイスしていました。

 今すぐ勉強を始めれば、もしかしたら半年後にデザイナーとしてお金がもらえる仕事ができるかもしれない。だったら早く30万円借りなさい、と。これを読んで、自分のやろうとしていることにちょっと自信が持てました。

 2万円あれば、家族3人でディズニーランドに行けるかもしれない。子供の誕生日をお祝いできるかもしれない。1万~2万円の少しのお金が人生の選択肢を増やし、人の心を豊かにする可能性が少しでもあるのならば、CASHを世に出す意義はあるのかな。そう思ったのです。

色々と叩かれましたが、一歩を踏み出そうと思ったわけですね。

光本:はい。我々ベンチャー起業家は、世の中に新しいものを出すことを通じて、価値を創造し、市場を創造することが宿命であり、使命であると私は考えています。

 私はインターネット業界で10年以上働きました。ネットを通じて人様からお金をもらうことがどんなに大変か、これまで色々と経験してきました。人をだますのは簡単ですが、長続きはしません。私はCASHを継続して使っていただきたいと思っています。だから再開後も状況に応じてサービス内容をアップデートする予定ですし、その努力も惜しまないつもりです。