顧問弁護士に相談して明確に違法性はないと判断

 一日で1万点。一体どんな状況だったんでしょう?

光本:当時の写真がありますが、見ますか?これは宅配便の方に「ちょっと届けられる状態じゃないので」と言われて、下に呼び出されたところですね。この頃は、アルバイトも雇って、全員で必死に荷物を仕分けしていました。


荷物をバケツリレー
大量の伝票を処理

不謹慎かもしれませんが、なんだか笑えてきちゃいました。

光本:それ以外も、本当に大変だったんですよ。まず、3億円以上が一日で出ていったので、親しい仲間からも「破産したらしい」と思われていて。ネット上では「逮捕されて牢屋に入っている」という噂まで……。

牢屋はひどいですね。ただ、実質的に質屋や貸金業に当たるのではという、コンプライアンスに関わる指摘もありました。その点はどのように判断していたのでしょうか。

光本:こちらについては、弁護士にも相談し、明確に違法性はないと判断しています。

顧問弁護士として大手法律事務所の名前がウェブサイトに記載されていたのが、同じタイミングで消されていましたよね。

光本:掲載しているのは適切ではないと判断しました。事実関係としては、サービスをリリースする前から相談しており、現在も継続してサポートしてもらっています。当局からの連絡も、今に至るまで一切ありません。

それにしても、よく再開しようという気になりましたね。

光本:わずか1日、16時間半でしたがやってみて、想像以上のニーズがあることに気づき、事業としてのポテンシャルが高いと判断しました。あと、1日で多額の現金が出ていくなんてビジネスとして成り立つのかというご心配もありましたが、収益を確保できると踏んだのも再開した理由の1つです。

 6月28日からまだ2カ月も経っていませんが、91%の人がキャッシュ化した品物を送る、もしくは現金を返すといったいずれかの選択をしており、既に取引を完了しています。残り9%のほとんどもきちんと取引してくれるでしょう。今日も事務所に大量の荷物が届いていますから……。最終的な着地点は、95%くらいになるかなと思っています。

取り逃げする人は、意外と少なかったということですね。

光本:ふざけていると思われるかもしれませんが、当初から私たちはこのビジネスを性善説に基づき設計していました。真面目な話、世の中はある程度良い人がいると考えて、先にお金を振り込んできたのです。ただ「そんなみんながお人良しであるはずがない」との声があったのも事実です。でもやってみなきゃ分からないでしょう。ということで、やってみたわけです。

 結果はどうでしょうか。先ほど申し上げたように、ほとんどの人がちゃんと取引に応じてくれました。写真を送ったら瞬間的に現金が手に入るサービスって、おいしいですよね?

 1度踏み倒してアカウント停止され、二度と利用できなくなるよりも、また使いたいと思う気持ちの方が勝るはずです。アカウント発行には携帯電話の番号が必要なので、違う番号を使ってまたアカウントを作ろうと思えばできないことはないです。

 ただ、携帯電話を新しく契約する手間やコストは確実に2万円以上かかります。査定額の上限が2万円なので、そこまでして新しく番号を作る人もいないでしょう。あと、我々も念には念を入れており、全体の約3割の人が取引に応じない、つまり荷物を送らないし返金もしない人が発生したとしても採算が取れるようビジネスモデルを組み立てています。