アップル失速後の成長見えず

 白山工場の生産品目が液晶から有機ELに変わっても、「ディスプレー工場であることは変わりがない」(前出の関係者)との見方もある。むしろ、「需要が頭打ちの液晶よりも、今後市場が拡大する有機ELを生産したほうが工場にとってはいいのでは」との声もあがっている。どちらにせよ、アップルの方針で同工場の役割は大きく変わりそうだ。

 アップル依存のリスクについて、以前有賀社長に聞いたところ、「高精細なハイエンドのパネルが我々の強み。この市場を握っているメーカーのシェアを押さえられていないということは、得意分野の一丁目一番地を落としているということ。もし中国メーカーがこの市場の最大手になれば、もちろん我々は営業攻勢をかけていく」と説明した。

 しかし、アップル依存が高まれば高まるほど、同社の戦略はアップルに振り回される形で変更を余儀なくさせられる。アップルが一丁目一番地の座から陥落した際に、JDIは新たな一丁目一番地を取りに行けるだろうか。今のままでは、気が付けば打つ手がないという状況になりかねない。