米国発のコーヒー店「ブルーボトルコーヒー」を展開するブルーボトルコーヒージャパン(東京都江東区)は、8月3日、年内に東京都内に3店舗を出店することを発表した。
ブルーボトルコーヒーは、2002年に米・カリフォルニア州で創業し、2015年2月に日本に初上陸したカフェチェーン。2016年8月現在、日米で26店舗を展開する。ドリップコーヒーは、1杯450円(税別)からとなっている。
同社は、米国でコーヒーの新しい楽しみ方を広めた存在で知られる。コーヒーの産地だけでなく、ハンドドリップなど、抽出方法にもこだわったコーヒーを提供するというもので、「サードウエーブ(第3の波)」ともいわれる。
米国のコーヒーといえば、かつては浅く焙煎した豆を多めのお湯で抽出するアメリカンコーヒーが主流だった。これを第1の波とすれば、1990年代以降に広まったスターバックスコーヒーなどに代表されるエスプレッソを基にしたカフェラテなどが、第2の波と呼ばれる。それに続く存在として登場したのが、サードウエーブだ。ブルーボトルコーヒーは、サードウエーブの代表として知られ、調達した豆を自社で焙煎し、店舗ではハンドドリップなど1杯ずつ抽出して提供している。
コーヒーのハンドドリップは日本の喫茶店では珍しくないが、米国の消費者には新鮮に映ったようだ。そんなブルーボトルコーヒーが日本に上陸した際、コーヒー文化の“逆輸入”として、話題になった。
繁華街、住宅街、駅近と立地は様々
ブルーボトルコーヒーは、東京・清澄白河に1号店をオープンした後、南青山、JR新宿駅直結の商業施設「ニュウマン」に出店し、計3店舗を展開している。
上陸から1年半、出店は急がずゆっくりした印象だったが、今秋から年末にかけて3店舗を出店する。
その立地は様々だ。まず、9月に出店するのは六本木。東京ミッドタウンの真向いで、国立新美術館に向かう裏道に面したビルの地下になる。「当初、六本木にはざわざわとした繁華街のイメージがあり、ブルーボトルコーヒーの雰囲気には合わないと乗り気ではなかった。だが、現地に足を運ぶと気持ちは変わった」と、ブルーボトルコーヒージャパンの井川沙紀取締役は話す。裏道のため静かで、店からは隣接する神社の木々が見え、落ち着いた雰囲気を醸し出している。周辺の住民やオフィスに勤める人、美術館に向う人が立ち寄りやすい店を目指す。
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