見えぬ経営建て直しの道筋

久美子社長は気軽に立ち寄れる店を目指して改革に取り組んでいる(写真=共同通信)

 大塚久美子社長は「無借金経営を続けており、金融機関との間にコミットメントライン(融資枠)契約もある」と強調している。だが、業績低迷が続く中で、金融機関の融資姿勢が厳しくなる恐れもある。スポンサー候補として交渉に臨んだ企業からは「買収しても立て直せる戦略を思いつかない」といった声も漏れる。

 娘との戦いに敗れて大塚家具を去った大塚勝久氏は、私財を投じて「匠大塚」という、家具販売の会社を独自に立ち上げている。2016年には、大塚家具も店舗を構えていた、埼玉県春日部市に巨艦店舗を開いた。匠大塚では勝久氏が従来から貫いてきた方針を引継ぎ、高額品を豊富に品ぞろえしている。ただ、非上場のため、どこまで顧客に支持されているかは、明らかではない。

 2015年の株主総会では、父と娘の間で、経営権を巡るプロキシーファイト(委任状争奪戦)を繰り広げた。そうした経緯があるため、大塚家具が匠大塚の支援を受ける可能性は低いだろう。親子の決裂から3年が過ぎたが、久美子社長はかつてない、苦しい状況にある。娘の苦境を父はどんな思いで見つめているのだろうか。

 今後はどのような展開が考えられるのだろうか。久美子社長が最も望んでいるのはおそらく、「銀行からの融資などで、しのぐこと」(交渉関係者)だとみられる。だが、仮に借り入れをしたとしても、業績が抜本的に改善しない限り、本質的な問題解決にはならないだろう。もしくは、条件に合うスポンサーが首尾よく見つかればいいが、最終的に見つからずに、融資も難しかった場合、法的整理などによる経営再建も視野に入れざるを得ないという状況に陥る可能性もある。久美子社長にとって正念場の8月となりそうだ。