「まだ3カ月が終わったばかり」と吉田CFO

 その結果、2018年3月期の売上高は従来予想の8兆円から8兆3000億円に引き上げたが、営業利益は5000億円に据え置いた。これについて吉田CFOは「まだ3カ月が終わったばかりだ。為替、金利、地政学リスク含めマクロの変動要因は大きい」と説明する。

 ここ数年、業績不振の電機業界では、シャープが台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業傘下に入り、米原子力子会社ウエスチングハウスの巨額損失に苦しむ東芝が危機に追い込まれるなど苦戦が続いている。そんな中、ソニーは自力の改革で苦境を乗り越えてきた。

 同社の堅調な業績にどこか物足りなさすら感じるのは、「復活」を喜ぶ段階が終わり、米アップルなど海外勢とのより厳しい競争が本格化する段階に来ているからではないか。慎重な姿勢を貫く吉田CFOの“弛まぬ危機感”は、裏を返せば目標達成への決意の固さを感じさせた。