日本中を熱狂の渦に巻き込んでいるスマートフォン向けゲームアプリ「ポケモンGO」。その影響を受けそうな任天堂とLINEの2社が27日、相次いで決算を発表した。

 任天堂の2016年4月~6月期の売上高は前年同期比31%減の619億円、営業損益は51億円の赤字(前年同期は11億円の黒字)だった。「ニンテンドー3DS」や「Wii U」などゲーム専用機の販売が減少したことに加え、円高による為替差損が響き、最終損益は245億円の赤字(同82億円の黒字)となった。

 任天堂は決算に先立って22日に「ポケモンGOが連結業績に与える影響は限定的」と発表。27日の決算でも、2017年3月期の連結決算の従来予想(売上高は前期比1%減の5000億円、純利益は同2.1倍の350億円)を据え置いた。

「ポケモンGOプラス」の販売は9月に延期

 ポケモンGOを配信し、直接的に収益を得るのは、米ナイアンティック。任天堂の関連会社であるポケモン(東京都港区)が、ライセンス供与の対価を得て、任天堂はそこからポケモン株式の持ち分(議決権の32%)に応じた配当を得る構図となっている。契約の詳細は明らかになっていないが、任天堂に配分されるポケモンGOの収益は、課金によって生じる売り上げ全体の1割未満と見られる。

任天堂が開発しているポケモンGO専用の周辺機器「ポケモンGOプラス」。発売時期は7月末から9月へ延期となった

 ただし、任天堂はポケモンGO専用の周辺機器「ポケモンGOプラス」の開発を手掛けており、こちらは直接的な収益につながる。27日、その発売時期が当初予定の7月末から9月へと延期されることが公式サイトで明かされたが、2017年3月期決算の範囲内であることに変わりはない。

 ポケモンGOプラスは、スマートフォンとブルートゥース通信でつながる小型装置。バッヂのように胸に付けたり、腕時計のように付けたりして移動すれば、スマートフォンがスリープ状態でもポケモンやアイテムを入手できるようになる。例えば両親が持つスマートフォンと連携しておけば、子供はポケモンGOプラスだけで遊ぶことも可能。任天堂の業績予想にある程度は織り込まれているものの、「世界で3000万台が売れる」とする予測もあり、ポケモンGOプラスが上方修正の要因となる可能性は十分にある。

 一方、スマートフォン向けメッセンジャーアプリ大手のLINEも27日、上場後、初となる決算説明会を開催。この中で、出澤剛社長CEO(最高経営責任者)らが、ポケモンGOの影響について言及した。