デジタルコンテンツを生かした集客に力

 日本マクドナルドホールディングスの業績は、一時の苦境からは脱しつつある。2015年秋から不採算店を大量に閉店。2015年12月期の売上高は1894億7300万円(前年度比14.8%減)で、349億5100万円の最終赤字。赤字は2期連続だったが、2016年1~3月期は、売上高521億9900万円(前年同期比27.7%増)で営業損益は1億5100万円(前年同期は99億円の赤字)と7四半期ぶりに黒字となった。

 既存店の売上高は、2015年12月以降、7カ月連続で前年を超えている。客数は、2015年は1年を通じて前年割れが続いていたが、2016年1月以降はプラスに転じて、6カ月連続で前年を超えた。

 FC店についても「全国的に財務状況は改善しているようだ。以前は廃業の噂もよく聞いたが、最近は聞かなくなった」(FCオーナー)。

 日本マクドナルドにとって任天堂との関係は深く、これまでも、同社のコンテンツを活用したマーケティングを度々実施してきた。15年ほど前から、ポケモンのぬいぐるみやカレンダーを販売。2009年には、約3200店舗で携帯ゲーム機「ニンテンドーDSシリーズ」を使ったサービス「マックでDS」を導入し、店舗内に専用の無線配信装置を置いて、ゲームキャラクターのダウンロードやスタンプラリーなどをできるようにした。当時は6月中旬からサービスを開始したため、夏休みにはファミリー客が多く来店。「客席でDSを楽しむ子どもがあちこちで見られ、売り上げの増加につながった」と当時を知る社員は話す。

 また、今回のポケモンGOの配信に合わせるかのように、この7月には子ども向けセットメニュー「ハッピーセット」で、ポケモンのキャラクターを使ったおもちゃを配布している。

7月に配布しているマクドナルドの子ども向けセットメニュー「ハッピーセット」のおもちゃにも、ポケットモンスターのキャラクターが使われている

 関係者によれば、日本マクドナルドは、2016年夏以降、デジタルコンテンツを生かした集客に力を入れる方針を掲げているという。「ポケモンGO」とのコラボレーションは、その一環ともいえる。

 ポケモンGOの配信を開始した22日、関東地方はあいにくの雨だった。だが、日本マクドナルドの関係者にとっては、恵みの雨に見えたかもしれない。