EV時代になっても内装材は成長が見込める

 旭化成の狙いは自動車関連事業の強化だ。EV(電気自動車)やFCV(燃料電池車)の登場を受け、自動車業界ではパワートレインの勢力図が急速に塗り替えられつつある。だが、どのパワートレインが主導権を握ろうが、内装材は台数増に伴い成長が見込める分野として注目が高まっている。また素材メーカーの旭化成としては、Sageを傘下に入れることでこれまで接点が少なかった完成車メーカーとの結びつきを強めることができる。Sageのグローバルな生産・販売網も共同で活用できるようになる利点がある。

 旭化成は2012年に自動体外式除細動器(AED)ビジネスを展開する米ゾール・メディカルを約1800億円で、15年にはリチウムイオン電池の主要部材であるセパレーター(絶縁体)を手掛ける米ポリポア・インターナショナルを約2600億円で買収している。

 

 2018年3月期の連結決算はM&A効果も手伝い、純利益が前年実績より48%多い1702億円と最高益を更新した。今後も積極的なM&Aを展開し収益力の底上げを目指すとみられる。