「人と機械の境界、ウチでは難しい」

PFNにとっては、資本ではなくDeNAが持つデータに価値がある?

西川:我々はもともと製造業などで使われる機械のデータにフォーカスして技術開発をしてきた。その方向はPFNとしてこれからもやっていきます。ただ、中期的に、人と機械のコミュニケーションが重要になります。

 人と機械が接する部分というのは、今の当社ではなかなか難しい。人のデータがないと技術開発できませんし、人が使ってくれるサービスに結び付けなければならない。将来的には、人と機械やロボットが全ての産業でコミュニケーションするようになります。そのためには、人を理解しなければなりません。

 僕らは、消費者が使いやすいサービスを作るという分野は圧倒的に苦手なんです。これまでも挑戦してきて、ことごとく失敗してきた歴史がある。

例えば?

西川:キュレーションサービスや検索エンジン…。得意ではないんです。データは重要ですが、そのデータを取るサービスがもっと重要です。例えばゲームは、その中で人が様々な操作や判断をします。人が自然とやっているような行動のデータが貴重なのです。その「人の常識」を少しでも機械が解釈できるようにしたい。BtoBだけやっていたら、いつまでたっても人の常識は獲得できませんから。

DeNAは近年、ロボットタクシーなど未来志向の技術を社会に根付かせようとする取り組みを進めています。PFNにとってその姿勢も魅力的に映りましたか。

西川:そうですね。しかも、非常にスピード感を持って進めている。それがないと生き残れません。AIの分野でも、米グーグルをはじめとする脅威が世界中にいる。そこに勝つためには、迅速に強みを掛け合わせる必要があります。

次ページ 既に提案のアイデアはある