ロボットコンテスト、準備3カ月で世界2位

PFNには、トヨタ自動車やファナックなどのビッグプレーヤーが出資し、「どうやらすごい会社らしい」という評判がある一方で、技術力がどれほど高いのか、専門家でないと分からない部分もあります。どの程度、技術力の調査をされたのですか。

守安:今年のCESでPFNがトヨタ自動車と展示したロボットカーのデモを映像で見ました。純粋に「すごい」と思った。当社のエンジニアや社外の専門家に「同じようなことができるか」と質問して回ったんです。みんな「難しい」と。色んな方面から調べて、同じようなことをできる会社がないということが分かってきた。

今年1月のCESでPFN、トヨタ自動車、NTTが共同で展示したロボットカーのデモ。機械学習によってぶつからないように運転する

西川徹・PFN社長:今年6月にドイツで開かれた「アマゾン・ピッキング・チャレンジ」に出場したのは、技術力を測るという意味もありました(編集部注:米アマゾン・ドット・コムが主催するロボット選手権。棚に格納された46のアイテムから決められた12アイテムを取り出すことなどを競う。PFNのチームは、デルフト工科大学に次いで準優勝。同点のため、タイムによって順位が決まった)

 世界からエキスパートが集まる大会で、惨敗したら企業にとって相当ネガティブな影響があります。それを覚悟でエントリーしました。ただ、僕は惨敗する可能性はないという自信がありました。個人的には、マサチューセッツ工科大学(MIT)に勝てたのは嬉しかったですね(編集部注:MITは4位)。

岡野原大輔・PFN副社長:デルフト工科大などはロボットコンテストの常連で、もともとハードウェアが強い。3Dプリンターで独自のハンドを作るような準備をしていました。そこに我々のような新参者が3カ月で準備してエントリーして、良い成績を残せた。技術力を示せたと思っています。

今回は合弁会社の形を取りました。トヨタのように出資する方法は検討されたのですか。

守安:当然、出資もあり得ると思いました。ただ、一緒に会社を作れば取締役会で定期的に顔を合わせ、最新の状況など色んなことを話せる場を持てる。それで我々から合弁でどうですかという話をしました。いずれにせよ、出資か合弁かというのは形式で、何かが大きく違うわけではありません。

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