6月22日に開設した選挙ページのチャンネル名も「選挙に行こう」という普段はあまり使わないようなトーンになっています。

望月:そうですね。通常は「政治」「エンタメ」とかそういう感じですね。熊本地震の緊急チャンネルも「熊本地震 支援情報」といった文言ですので、確かに、こうしたメッセージ性のあるトーンのチャンネル名は初めてかもしれません。

6月22日に開設した「選挙に行こう」チャンネル。7月10日当日は、スマートニュースのトップページで、初めての開票速報も行う(写真=的野弘路)

 今回は、18歳解禁ということもありますし、政治的にホットなイシューも多いので、選挙への向き合い方とか、考え方といったことを中心に情報発信したいと思っていました。選挙のニュースというと、どこの政党が支持率が高いとか、そういうものが目立つ傾向にあります。そういうことよりもっと大学生なども分かるような基礎的なところも含めてやりたかった。選挙を難しいと感じていたり、政治とどう向き合ったらいいかわからないと感じていたりする人にとって有用な情報を配信したいと思いました。

 これは、熊本震災のチャンネルも似ていて、マスの情報だと「被害者何人」といった情報になりがちです。これを、現地の人に役立つ情報に絞って提供したところ、非常に閲覧数が上がったんですよね。こちらが誰に届けたいか、どういう意図をもってそのチャンネルを設置したか、をどんなニュースを並べるかでしっかり示し、それをちゃんと届けたい人に受け取ってもらえた好例となりました。

 スマートニュースのほかのチャンネルは、どの記事をどう並べるかはアルゴリズム主体でやっていますが、「選挙に行こう」チャンネルは、ほかのチャンネルより人力を駆使して、ページを作っています。

会社の中で大きいことをしっかりやろう

企業の考え方や文化が透けて見える取り組みとしては、NPO法人に対して、スマートニュースの広告枠100万円分を無償提供するといったことも行いましたね。

望月:昨年8月に発表して、10団体を10月までに選んで、この4月までで第1期を終えました。こうした取り組みは、同じ形でやるかどうかは別にして、僕たちの姿勢や哲学などを体現するものとして、継続的に行っていきたいと思っています。

 僕がスマートニュースに入社した理由でもありますが、スマートニュースに在籍している一人一人のメンバーは、金銭的利益だけではなく、企業体として、自分たちがどういうインパクトが出せるか、というところを非常に意識していると思います。利益を出すという一般的な経済ルールに乗る側面は当然ありますが、それだけじゃないよね、という。

 会社で働いている人間にとって、会社で働いている時間が人生に占める割合は大きいです。そして会社で働いているからこそ、メンバーやオフィス、広告枠など使える会社の資産というのも大きい。会社の外でやるには影響力の大きさに限界がありますし、実際会社にいる方が時間的にも長いはず。だったら、会社の中で影響力が大きいことをしっかりやろうよ、というのがスマートニュース全体の姿勢だと思います。