ニュース配信アプリを手がけるスマートニュースは、7月10日の参議院選挙当日の朝から、国内の全利用者に向けて「選挙に行こう」という主旨のプッシュ通知を送る。スマートニュースは、国内の月間アクティブユーザーが500万を超える。プッシュ通知は日本版をダウンロードしている全ユーザーに配信されることから、実際に受け取るユーザーはアクティブユーザー数以上の数になる。
プッシュ通知という即時性や、スマートフォンアプリならではの機能を使い、投票を促すのは、他社に例を見ない取り組みだ。今回の取り組みの狙いと意図をスマートニュースの望月優大マネージャ(グロース/パブリック担当)に聞いた。
「面倒」「分からん」の悪ループを断ち切る

2012年にスマートニュースのサービスが始まって以来、衆参両院の選挙がありましたが、今回初めてプッシュ通知で「選挙に行こう」と配信することになったのはなぜですか。
望月:今年5月くらいから今回の参院選に向けてスマートニュースとしてできることを考え始めました。その取り組みの一つとして、6月20日にスマートニュース主催のトークイベント「#私が選挙に行く理由」を開催しました。20代、30代の方が多く参加してくれたこのイベントで、「そもそもスマートフォンから投票できるようになってほしいよね」とか「プッシュ通知が来て、そこから投票できればなおいいね」といった、若い人なら当然考えるようなことが話されていたんですね。


「なるほど、プッシュ通知か」と思い、そのまま「やろう」と決めました。スマートニュースは500万以上の方が月間でアクティブに使ってくれているサービスです。少しでも誰かの行動の後押しができればいいと思いました。
「若者は何で投票に行かないんだ」「面倒だから」、とか、「若者はけしからん」「いや、誰に入れればいいか分からないんですよ」とか、そのループがずっと続いている気がするんです。だったら、そこに1つきっかけを作れないか、そのループを少しでも断ち切れないか、と思いました。
20代の投票率は30%前後です。残り6~7割は選挙に行っていない。プッシュ通知を見て、投票に行ってくれるのがベストです。でも、そうでなくとも、プッシュ通知を見て誰かと話したり、政治について少しでも考えたりしてもらえれば、それでいいなと思っています。
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