部品メーカーが躍進する理由

自動車産業の将来像への見立てを教えてください。ゲスタンプのような専門性の高い部品メーカーが伸びている一方で、独ボッシュや独コンチネンタルといった巨大な部品メーカーが事業の取捨選択やM&Aによってより勢いを増しています。今後の産業構造はどう変化しますか。

リベラスCEO:まず、大きなトレンドとして自動車メーカーは新しいテクノロジーへの投資が必須な時代になりました。コネクティビティー、自動運転、電動化、シェアサービス……。こうした新しいチャレンジが必要になっています。

 つまり、新技術に対して多大な投資が必要になります。そこで、既存の伝統的な技術はアウトソースするという選択肢が出てくる。それが、部品メーカーが巨大化している理由でしょう。

伝統的な技術というと、プレス加工も含まれる。

リベラスCEO:その通りです。我々が75億ユーロ(約9300億円)もの規模の売り上げに成長した理由はそこにあります。これが今、自動車業界で起こっていることなのです。

 新しい工場を立ち上げる場合、当然、新技術の割合は高くなり、既存技術への投資が進みます。これからどんどんこの傾向は強まるでしょう。この傾向によって、部品メーカーの階層化も進むはずです。アウトソースされた要求を進化する技術で受注できる部品メーカーだけが生き残る。ティア1同士の合併も進むと見ています。

自動運転など新しい分野への投資が話題になっていますが、その裏で伝統的な技術でも新しいビジネスチャンスや産業構造が生まれるということですね。

リベラスCEO:そこが非常に重要な点なのです。

その傾向は日系自動車メーカーからも感じますか。

リベラスCEO:欧米メーカーに比べたら兆候として小さいかもしれませんが、間違いなくその方向に向かっています。既存技術への投資は絞るはずです。それが、我々が日本で拠点を設けた理由の一つなのです。