「2018年度に売上高10兆円」の目標を撤回しましたが、今売り上げが伸び悩んでいる理由はなんでしょうか。

津賀:10兆円を達成するためには、そもそもの発射台の売り上げを維持していく必要があります。既存事業もうまく維持していかないと足し算はうまくいきません。しかし、足元では既存事業の売り上げが落ちていることが判明しました。今のままだと、足す分が大きくてもが引く分が多ければ伸びません。

 本来成長する部分だけを見せたいけれど、既存事業はどうなるのか、と言うことで全て見せる指標として、利益面は成長し続ける、ということにしました。

 売り上げが成長して利益も伸びる分と、売り上げが伸びないけど利益は伸びる分の両方が、利益の創出につながると考えています。

しかし、16年度は減益の見通しです。

津賀:「減益」の枕言葉に「意志ある」がつきます(笑)。

 売り上げについてはなかなか思ったようにコントロールできません。為替もありますし、パソコンのように市場自体が低迷しているところもあります。

 もちろんこうした外部要因だけではありません。もともと、外的要因で落ちるのなんて想定できたじゃないかと。本当にしっかりと市場をみることができていたかと聞くと、反省があります。市場はみていたけど、目標設定が楽観的だったんだと思います。

 市場をもっとシビアにみなければ、打ち手は後手になります。したがって外的要因があるにせよ、それへの対応力が我々としては弱かったと反省しています。

事業を3つに分け、利益の創出にメリハリを

今後の成長領域は何になるのでしょうか。

津賀:「高成長」と「安定成長」と「収益改善事業」の3つに分けています。収益改善事業はどう利益をキープするのか考える領域です。安定成長は、売り上げも利益も確実に伸びるところ。高成長は成長させられるだけ成長させる市場。通常のやり方では成長の度合いが少し弱いので、少しリソースを張って成長させていくのがこの領域です。

 こうしてメリハリつけていかないと、成長できる部門とできない部門とはっきりしてしまう。どこに張っていくのか明確にしました。

高成長事業だと、具体的にどこに張っているのでしょうか。

津賀:住宅であれば、国内ならリフォームと介護のエイジフリーに徹底的に張っています。人員も増やしています。その人たちが即戦力となって成長するには時間がかかるので、人件費は増えますが、少し利益を痛めてでも投資をしようと思っています。

 ASEANの住宅事業では、現地のデベロッパーと一緒にニュータウンを作っています。新興国なのでそんなに高価格にできないので、現地にフィットした内装や家電を提供できるよう検討しています。

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