JALや岩手県も出展

 「超ネ申ヒコーキ」。日航のブース名はネット世代にしか理解できないかもしれない。「ネ」と「申」をあわせて「神」と読む。お堅いイメージの日航だが、思い切ってネットスラングを取り入れた。ちなみに、「神」とはネット用語で最上級の褒め言葉だ。

 その名の通りブースの目玉は紙飛行機の折り方教室だ。折り紙ヒコーキ協会の戸田拓夫会長の監修のもと、JALマークのついた専用用紙で「おどろくほど飛んでいく」(同社)紙飛行機の折りかたを学べる。

日本航空のブースはタラップ車のてっぺんから紙飛行機を飛ばすアトラクションが目玉だった。

 「本物を本気でやるという姿勢を心がけました」。同社コーポレートブランド推進部の白石将グループ長(46)は語る。「日航は若いひとには馴染みが薄いブランド。早いうちから親しんでもらいたいが、来場者は日航のブースが目的でニコニコ超会議に来たわけではない」。楽しんでもらいながら、日航を知ってもらうにはどうすればいいか。辿り着いたのが紙飛行機教室だった。

 この教室、紙飛行機を折るだけではない。実際の飛行機の乗り降りに使うタラップ車を運び込み、頂上から飛ばせるようにした。「初日だけで4000人に参加してもらいました」(白石グループ長)。本物だけにタラップ車は遠くからでも目立ち、ブース内は盛況。一緒に展示していたフライトシミュレーターの体験の整理券がすぐに配布終了となるなど波及効果は大きく、狙いは的中したといえるだろう。

 日航がニコニコ超会議に参加するのは初めてではない。タラップ車も2回目の出展だが「昨年は上って下りるだけだった」(白石グループ長)。今年はドワンゴの企画スタッフとも相談しながら、タラップ車の頂上から紙飛行機を飛ばすというエンタメ性を持たせた。ニコニコ超会議では、ネットを通じてブースへの反応がリアルタイムで寄せられる。白石グループ長は「ユーザーに背中を押してもらってコンテンツを作る感覚です」と話す。

 会場を歩いていたら、意外な出展者を見つけた。岩手県だ。企業ではないが、今年で3回目の出展だという。記者は同県出身。我が故郷はどんな工夫をこらしているのか。

岩手県は達増拓也知事(左から2人目)が自らブースに立ってアピールした。

 期待はしてみたものの「ちょっと地味」というのが正直な感想だ。ご当地ゆるキャラや世界遺産に登録された平泉市の寺院などのポスターが目立つが、それがいかにも「地方自治体のブース」という雰囲気を醸し出す。30日には達増拓也知事がブースを訪れ、来場者に直接ノベルティーを渡す一幕もあったが、岩手県知事を知る来場者は少なく、反応は良くない。若い世代に来県を促すという意味ではまだまだ力不足に感じられた。

岩手県立大学発ベンチャーが参加型アプリを開発し、ブースで活用した。

 もちろん、地方自治体がニコニコ超会議に出展しているだけで先進的な取り組みではある。来場者に楽しんでもらおうという努力も伝わってきた。そのひとつが岩手県立大学発のベンチャー「BlueIPU」が開発したゲーム「アプリde宝探し」。ブース内を歩き回ると、その位置情報に応じてクイズが出題される。現代版のスタンプラリーのような印象で、記者も楽しませてもらった。