ほふく前進レースで盛り上がる様子に絶句

 次に訪れたのが、ソニーモバイルコミュニケーションズがスマートフォン「Xperia」ブランドで協賛しているブース。会場案内によるとゲームやモノマネ大会をニコ動で生放送するコーナーとのこと。盛り上がっているのは確かだが、露出度の高いコスプレ女子がほふく前進レースで盛り上がる様子には、ネット文化には比較的慣れているはずの記者(27歳)も、絶句せざるを得なかった。

ソニーモバイルコミュニケーションズは、製品とは全く関係のない「超ユーザー生放送」に協賛した。

 まず気づくのは、展示会には欠かせない自社製品の実機が置かれていないことだ。代わりに、生放送の収録の横で「あなたとXperiaについて聞かせてください」と書かれたボードを掲げたスタッフが歩いているのを見つけた。来場したXperiaユーザーに、Xperiaに求める一言を書いてもらい、写真に撮る。撮影した写真はFacebookやTwitterに投稿してもらうのだという。

 ボードを持っていたスタッフに話を聞いてみた。「うちはエンタメ重視でやっているんです」。そう答えてくれたのはソニーモバイルコミュニュケーションズで広告宣伝を担当する笹谷さん(44歳、名前は非公表)。「こういう場所では『新端末すごいでしょ』とアピールしても意味がないんです。一緒にニコ動を楽しもうというノリでやっています」

ソニーモバイルコミュニケーションズで広告宣伝を担当する笹谷氏は自らXperiaブースへの参加を呼びかけた。

 撮影待ちの行列にはXperiaユーザー約30人が並んでいた。そのうちのひとり、埼玉県熊谷市から同級生2人と訪れた男性(18)は「4月にXperiaに機種変更したばかり。特に理由があってXperiaにしたわけではなかったが、せっかくのお祭りなので参加してみた」。ボードには「音楽を、もっと」と記入し、笑顔で写真に納まった。

 来場者に白けられることもなく、ちゃっかりとファンの獲得にも成功している。スマートフォンは若い世代が直接の顧客となるだけに、ソニーは巧みに来場者の心をつかんでいた。ポイントは企業が一方的に製品の魅力を訴えるのではなく、来場者にブランドを語ってもらっている点だろう。では、顧客の年齢層が高い企業はどうか。次に日本航空のブースを訪れた。