昨年度は復活の手応えをつかんだが

 日本経済をけん引する自動車メーカーだが、会社ごとの成長曲線は大きく異なる。下のグラフを見ていただきたい。

 三菱自は1990年代に黄金期を迎え、営業利益が富士重工業とマツダ、スズキを上回っていた。

 2000年以降、紆余曲折がありながらも競合他社は経営努力で、大きな成長を遂げてきた。

 その一方で、三菱自はオリンピック周期で不正を繰り返し、上昇の機会を逸し続けた。

 同社は2014年度の営業利益が1359億円と過去最高を更新した。ついに成長軌道に入ったと思われた矢先に、新たな不正が発覚してしまった。しかも、今後のブランド戦略の核としていた環境性能を、自ら傷つけてしまった格好だ。

 今後の業績について、相川社長は「我々としても手が付けられない状況。国内でどのくらい影響が広がるか見通せない」と語った。

自動車各社の営業利益
三菱自動車は2000年度以降、オリンピックの開催年ごとに業績を悪化させてきた

 不正の影響は軽自動車4車種にとどまらず、さらに広がるかもしれない。同社は多くの車種について、日本で認められていない手法で燃費測定の基になる走行抵抗値を測定していたことを明らかにした。ほぼすべての車種で、不正があった可能性がある。

 三菱自動車は法令順守を徹底し、隠ぺい体質を根絶できなければ、2020年の東京五輪を迎えられないかもしれない。