一方、民進側の低迷の要因はかねて指摘されてきた点に行き着く。憲法改正や安全保障政策、野党共闘のあり方など主要課題を巡って溝が残り、党内グループも細分化したまま。党の一体感は希薄で、根回しや調整に汗をかこうという存在は少ない。

 良くも悪くもこうした状況は蓮舫体制発足以降もほとんど変わっていないのだ。

繰り返す「ホップ、ステップ、肉離れ」

 金融緩和と財政支出に軸足を置くアベノミクスを掲げつつ、着々と「レフトサイド」の支持層取り込みに向け、ウイングを広げる安倍政権。

 これに対し、本来なら野党第1党として説得力を持つような明確な対抗軸を打ち出すべきなのに、肝心の党内論議は極めて低調だ。

 「党がまた揉めているとみられるのが嫌なうえ、どうせ議論しても仕方がないという空気があり、党内の政策を巡る議論は盛り上がらない」。民進のあるベテラン秘書はこう嘆く。

 国会戦術も空回り気味だ。今通常国会は特に「森友学園問題」の追求に注力してきたものの、安倍政権のダメージは限定的なものにとどまっている。

 「本当は文部科学省の天下り問題をもっと攻められるほうが痛かった」。安倍首相は周辺にこう漏らしている。

 しかも、多くの国会審議の場で森友問題に関する質問を浴びせ続ける姿勢については、有権者から共感を得ているとは言い難い。

 民進のあるベテラン議員は「予算案、北朝鮮への対応など国内外の重要課題よりスキャンダル追求を優先するのは考えものだ」と漏らす。

 NHKが今月10日に発表した月例世論調査では、安倍内閣の支持率は53%と微増。自民の政党支持率が38.1%に対し、民進は6.7%と低迷している。安倍首相に近い自民議員は「数字が全てを物語っている」と指摘する。

 「到来したチャンスをものにできない間に、党のマイナスイメージを拡大するような事態が起きてしまう。ホップ、ステップ、ジャンプのはずが、ホップ、ステップ、肉離れになってしまうことが多い」。民進のある中堅議員はこう嘆く。

 戦略的な「攻め」の体制を作れず、ここにきて自壊の動きが目に付く民進。これでは、折に触れ、安倍政権のほうが「よりまし」と有権者が判断する材料を提供しているようなものだ。

 「民進で政権交代を目指すのは無理だろう。それより、膨らんだ自民をもう一度割らせて、政界再編に期待するほうが現実的ではないか」。かつて民主党政権の誕生を支え、その後の凋落ぶりを目の当たりにしてきた連合関係者はこんな本音を漏らしている。

 このままじり貧傾向に歯止めが掛からず「政権交代可能な二大政党」の看板を降ろすことになるのか。足元が大きく揺らいだ蓮舫体制は正念場を迎えている。